コンラッドの“問題作”『闇の奥』を、
いま、この日常の喧騒のなかで読み、
「読書」という営為について考えてみよう。
著者・訳者 |
著者:中井 亜佐子プロフィール
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ジャンル | |
出版年月日 | 2023年2月28日 |
ISBN | 978-4-86780-008-9 |
判型 | 四六判並製 |
ページ数 | 272 |
定価 | 本体2,600円+税 |
在庫 | 在庫有り |
本を読めば、何かが変わるの?
本は、どこでだって誰にだって読まれうる。
120年前に書かれたコンラッドの“問題作”『闇の奥』を、
いま、この日常の喧騒のなかで読んでみる。
「ふつうの読書」と「批評」を行ったり来たりして、
「読書」という営為について考えてみよう。
序 章 『闇の奥』には辿りつかない長い道のり
本と出逢う/いかに読むべきか/道草としての読書/失われた「作者」を求めて/本書の取扱説明書 /付記/註
第一章 本はどこでだって書ける
ふまじめな作者/ポーランド、より正確にはウクライナ/大人になったら、そこへ行くんだ/コンラッドと女性たち/英語という「選択」/註
第二章 コンラッド、コンゴへ行く
コンゴで知ったこと/歴史から小説へ/「小説は歴史である」/註
第三章 『闇の奥』への旅を始める
プロットを読む/物語の外側の物語/風景の陰謀プロット/イクチオサウルスの正体/註
第四章 「意図されたもの」とは何か
読書にゴールはあるか/遅延と妨害/真実のクルツ氏を求めて/マーロウに逆らって読む/註
第五章 女として読む
想定されていない読者/女たちの美しい世界?/アフリカの女/そして物語は破綻する/経験と読書 /註
第六章 誤読の効用
読むべきか、読まざるべきか、批評をするか/アフリカの歪んだイメージ/コンラッドはレイシストか/読むべきではないのか/よく読まなければならない?/註
第七章 ポケットに『闇の奥』を
余白に書かれた暗号/ロシア人の若者/『闇の奥』とともにアフリカへ/註
第八章 余白に書く
『闇の奥』と『暗い河』/模倣する世界/「暗号」を読み解く/『闇の奥』はもういらない?/註
終 章 日常の読書学
日常と非日常/小説のなかの日常/『闇の奥』の日常/二つの読書法/日常の読書学/明日もまた太陽は東から昇る/註
あとがき
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