「私にとって人生とは、克服すべき喪失に等しい。避けるべき危険こそが人生だ。」(ラン)
「歴史と愛は一緒じゃない。歴史が現実にあってないと思えば、それを捨てることもある。」(ハーラン)
1975 年、サイゴン陥落の年にアメリカへ渡った母、ラン・カオ。
難民の子としてアメリカで生まれ育った娘、ハーラン。
ベトナムとアメリカの間で、歴史とアイデンティティを模索する二人の姿が、
交互に綴る半生に滲む自伝的エッセイ。
序 分かち合う人生
第一章 失われた世界
第二章 難民の娘
第三章 難民として生きる
第四章 母との生活
第五章 転機
第六章 引っ越しと初めてのベトナム旅行
第七章 法科大学院とベトナム帰還
第八章 高校生活
第九章 モンキーブリッジ
第一〇章 カリフォルニア
第一一章 越僑(ヴィエト・キュー)
謝辞
訳者あとがき
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