私小説的悲愴と空想的跳躍の錬金術的混合物!
大正時代から昭和初期にかけて、「マイナーポエット(小作家)」と称された牧野が生み出した結晶のような詩文は、ある種の人の心に深く残り、人生を歪めもすれば救いもした。
悲しみと羞恥を引きずりながらも、精いっぱい夢想の中に遊んだ作品群に、耽溺したい!
月下のマラソン
蘭丸の絵
ランプの明滅
嘆きの孔雀
初夏
凸面鏡
心配な写真
スプリングコート
センチメンタル・ドライヴ
黄昏の堤
ビルヂングと月
ガール・シャイ挿話
街上スケッチ
風媒結婚
ゼーロン
緑の軍港
るい
《解説》 変幻する牧野的主体の居場所
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