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Details of the book書籍詳細

新刊
メルヴィル文学における〈演技する主体〉
  • 長編小説すべてと代表的な短編2編、 そして長詩『クラレル』に通底する〈演技する主体〉を鍵語に、 メルヴィル文学の本質に迫る!
    著者・訳者
    著:竹内 勝徳プロフィール
    ジャンル 英米文学(評論)
    出版年月日 2020年2月25日
    ISBN 9784909812292
    判型 A5
    ページ数 416ページ
    定価 本体3,800円+税
    在庫 在庫あり
    人を騙す詐欺師的人物、他者の魂に憑依された人物、過去の経験をそれが現実に蘇ったように語る語り手、物語内で実際に役者として劇を演じる者、歌を歌う語り手など、何かを演じる人物が多く登場し、それによって独特なテクスト空間を形成しているメルヴィルの文学……。

    本書では、他者の声との対話や過去の経験の再生、人間の意識を超えた衝動や繋がりに焦点を当て、
    長編小説すべてと代表的な短編2編、
    そして長詩『クラレル』に通底する〈演技する主体〉を鍵語に、
    メルヴィル文学の本質に迫る!
    序章  〈演技する主体〉

    はじめに

    一.〈演技する主体〉―過去の魂/他者の魂が復活する
    二.演技と存在
    三.〈演技する主体〉の背景
    四.本書の構成と〈演技する主体〉の定義
    おわりに

    第一部

    第一章  劇場的空間としての『白鯨』
     はじめに
     一.騙しと監禁の構造
     二.語りの反転
     三.復活と解放のための空間形成
     四.〈演技する主体〉―彫像、役者、からくり人形
     おわりに

    第二章  “Clap eye on” Captain Pe(g)leg/ Ahab――メルヴィルによる『白鯨』の原稿修正と反ナショナリズムの衝動

     はじめに
     一.発生論的研究の系譜
     二.一八五〇年の原稿を再現する
     三.『白鯨』の原稿の書き換えとその政治的背景
     四.メルヴィルの思惑
     おわりに

    第三章  エイハブの脚――『白鯨』の身体論的解釈
     はじめに
     一.管理される身体と逃走する身体
     二.エイハブの脚
     三.身体とテクスト
     おわりに

    第四章  声と音楽――『タイピー』から『ビリー・バッド』へ
     はじめに
     一.タイピー集落の空間と音の響き
     二.翻訳にならない翻訳行為
     三.異文化との結びつき
     四.ホーソーンと自然言語
     五.ドナテロとビリー
     六.身体的な「痕跡」の翻訳
     おわりに−ヴィアのつぶやき

    第二部

    第五章  『タイピー』における〈演技する主体〉
     はじめに
     一.歴史と空間への〈当てはめ〉
     二.劇場性への展開
     三.〈演技する主体〉としてのトンモ
     おわりにー越境/空白地帯に立つ

    第六章  トランスパシフィックな劇場的転回――『オムー』について
     はじめに
     一.代理と虚偽の対立構造
     二.トランスパシフィックな空間
     三.分裂性から異種混同性へ
     おわりに

    第七章  狂気の謳歌――『マーディ』と『白鯨』
     はじめに
     一.『マーディ』における魂の憑依とセクシュアリティ
     二.母子一体化の渦
     三.ドンジャロロと退行の洞窟
     四.十九世紀の狂気の概念
     おわりに−エイハブの狂気とメルヴィルの創作

    第八章  イデオロギーとの戦い――『レッドバーン』と『ホワイト・ジャケット』
     はじめに
     一.『レッドバーン』と大西洋経済
     二.読みながら語る––時間の超越と地理的移動
     三.テクストと音楽
     四.孤児たちの歌 
     五.『ホワイト・ジャケット』における権力への抵抗運動―ジャック・チェイスを中心に
     六.ホワイト・ジャケットとマニフェスト・デスティニー
     七.ホワイト・ジャケットの転落
     おわりに

    第三部

    第九章  ホーソーンとメルヴィル
     はじめに
     一.〈美〉、象徴、そして、精神
     二.メルヴィルへのインパクトと受けとめ方のずれ
     三.霊的世界の具体性
     四.狂気と信仰
     おわりに

    第十章  『ピエール』おける移民、創作、セクシュアリティ
     はじめに
     一.ガンズヴォートの亡霊
     二.『ピエール』におけるアイリッシュ=カトリック・イメージ
     三.セクシュアリティと創作の欲求
     おわりに−帝国の再生産とその崩壊

    第十一章  迫り来る壁、憑依する魂――「バートルビー」と「ベニト・セレノ」
     はじめに
     一.追い詰められる言語表現
     二.バートルビーからの影響力
     三.空洞化した言語と情動の反復性
     四.「バートルビー」における演技の構造
     五.「ベニト・セレノ」における劇場的空間
     六.錯綜する過去と現在
     七.演技することの苦悩、そして意味
     おわりに

    第十二章  ナラティブの向こう側へ――『イズラエル・ポッター』における独立戦争
     はじめに
     一.独立戦争の語り直し
     二.独立革命の時代―インサイド・ナラティブとナショナル・ナラティブ
     三.『イズラエル・ポッター』における独立革命
     四.魂の復活
     おわりに

    第四部

    第十三章  劇場の政治学――『信用詐欺師』とタマニー・ホール
     はじめに
     一.タマニー・ホールとバワリー・ボーイズ
     二.劇場文化の中のメルヴィル
     三.演技の論理ーー他者が蘇るということ
     四.多様性を生み出す〈演技する主体〉
     おわりに

    第十四章  『クラレル』におけるシオニズムと時間の超越
     はじめに
     一.アメリカ人とユダヤ人
     二.相対化されるユダヤ人のキャラクター・イメージ
     三.再生と解放の空間形成
     四.アメリカの再生
     おわりに

    第十五章  『ビリー・バッド』とショーペンハウアー
     はじめに
     一.『意志と表象としての世界』
     二.現象と芸術
     三.法言語と詩的感性
     おわりに

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    終章  「南の島」とメルヴィル
     はじめに 
     一. 徳之島のフィールドワークが教えてくれたもの
     二.『死の棘』と「南の島」
     三.小栗康平の『死の棘』
     四.メルヴィルと「南の島」
     おわりに 



    参考文献

    あとがき

    索引
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2020 TAKANASHI SHOBOU

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